ノベルゲー体験版レビュー『ATRI -My Dear Moments-』

|ノベルゲー体験版レビュー『ATRI』

6月に発売予定の『ATRI』体験版レビューをお届けします。
今回は、そこそこネタバレをしたりしますのでご注意ください。

|雑記

4時間くらいの体験版です。

沈みゆく世界を舞台に、わけありやさぐれ主人公とポンコツアンドロイドの物語です。

わけありやさぐれ主人公は、祖母の残した何かを求めて海に沈んだ町に潜水艇を潜らせるところから物語は進んでいきます。海に沈んだ町を見る主人公の気持ちは心をえぐられるものがあります。当たり前だった毎日がもう戻ってこないというのは、昨今のコロナウイルス情勢と重なるところもあったりで心を動かされました。

そして、主人公は祖母の残したものにたどり着きます。

カプセルの中に美少女ですよ。もうあれですよ。『ボトムズ』みたいな展開が我々を待っていたわけですよ。筆者も思わず「ヂヂリウムのシャワーの中から美女が微笑む!」と銀河万丈みたいな声で呟いてしまうくらいでした。

ウドのコーヒーはともかくとして、主人公はこのアンドロイド「アトリ」を地上に持ち帰り、彼女との生活が始まります。

日本のコンテンツでは、主人公の家に来るロボットとかアンドロイドというのはだいたいポンコツなのですが、アトリも例に漏れずポンコツです。歯磨きができないから主人公に磨いてもらうとか、近寄ってきて主人公の服の裾をつまむとか、軽い萌えジャブを繰り出してユーザーを魅了してきます。このアトリの魅力が体験版ではふんだんに描かれており、「高性能ですから!」とおかしなことをするので、主人公とのボケとツッコミが炸裂しまくって退屈しないのがいいですね。アンドロイドとしての高性能というより、夫婦漫才の高性能さを感じさせます。

しかし、万事順調というわけでもありません。体験版中では、祖母の残した借金のためアトリを売却する話が進んでおり、アトリとの別れが1カ月後と決まります。カレンダーには「ここでお別れ」と書かれている描写がPVにも描かれていますが、もうほぼ間違いなくアトリとの別れのシーンで我々は号泣するのだろうな。と思ってしまいます。体験版を終えた時点で、ことあるごとに「高性能ですから!」とドヤ顔で余計なことをするこのポンコツとの別れを想像すると悲しくさえあるので、またモニターの前でおいおいと泣く予感がしています。

『ATRI -My Dear Moments-』はDMMとSteamで発売予定です。6月の発売日を楽しみにしたいと思います。

|ANIPLEX EXE サイト

https://atri-mdm.com/


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