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LOOSE/Whisp

エロゲクリエイターインタビュー『ガマンができない童貞兄キと、スナオになれない反抗妹』

販売本数1万本を超えた人気作『ガマンができない童貞兄キと、スナオになれない反抗妹』。

評価約2000件のうち1600件が☆5という本作について、ディレクターのちゃたさんにインタビューをしました。

ちゃたさんは、これまでも数々の妹ゲーを作ってきたエロゲクリエイターで、これまでのことや、『ガマンができない童貞兄キと、スナオになれない反抗妹』についてお聞きしました。

是非ご覧ください。

 


――今日はよろしくお願いします。最初に自己紹介をお願いします。

ちゃたさん 『ガマンができない童貞兄キと、スナオになれない反抗妹』の企画ディレクションを担当しております、ちゃたと申します。

2013年くらいからずっと妹ゲーを作り続けて、もうすぐ10年に……ってえっ? はやっ!?自分で驚きます。

 

――どうやってエロゲ業界に入られたのでしょう?

ちゃたさん 世紀末とか言われてる年に、塗り屋としてオービットさんの前身に拾って頂いたのが始まりでした。
当時としても運が良かった方だったと思います、なにせ趣味で絵を描いているだけのずぶの素人でしたからね。後に理由を聞いたら「頑丈そうだから」の一言でしたw

そして制作現場に入り浸るうちに、自分は塗りの技術を突き詰めていく職人肌ではなく、ゲーム全体の制作に興味を持っているタイプだと気付かされました。
ちょうどその時、後に大きく関わり合いを持つたまきん氏と出会い、良くも悪くも何でも教えてくれる氏から色んな話を聞かせてもらえたのが、ディレクターの道へ進むきっかけだったと思います。
今では信じられませんが、こういった大きな開発室でいろんな人が影響されあっていたそんな時代でしたね。

 

――これまで関わられた作品について教えてください。

ちゃたさん 『お兄ちゃんシェアリング』から始まり、『お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!』、『お兄ちゃん、キッスの準備はまだですか?』『お兄ちゃん、朝までずっとギュッてして!』まで、
FD含めた6作品が私の代表作になるのかなって思います。
※逆にこれ以外の近しいタイトルがあっても、私ではありませんのでご注意を!

 

 

オービットさんを抜けた後、小さな開発を幾つか渡り歩き、9年弱で29タイトル(うち13タイトルは企画コミ)ほど作ってきましたが……
ある日、前述のたまきん氏と面接の場でバッタリ再会! プロデューサーとディレクターの関係になる、という漫画みたいな展開が待ち受けていました。
それがGaletteです。

たまきん氏の相変わらずの放任主義のおかげでかなり自由に企画させて貰えるようになり、担当するブランドカラーもあって

じゃあ! ふくらみかけヒロインのゲームを作りたい!

妹モノでイチャラブ全開、背徳感は一切ナシ!

恋人以上の兄妹関係! 兄妹が最上位、それ以外の関係は要らない、混ぜない!

という、当時としてはわりと全力アウトコースなコンセプトで企画を立てました。

なにせ妹モノと言えばヨスガノソラ! っていう時代です……
あとから聞いた話、流通さんとかにはずいぶんいろいろ言われてたようですが、プロデューサー殿には馬耳東風だったようで……ありがたい。
色々あってGalleteと袂を分かった後もずっとこの3本柱は堅持し、Tinkle Positionを経て、直近の『ガマンができない童貞兄キと、スナオになれない反抗妹』まで継承しています。
こんな作品が必要だと言ってくれる人が一定量いる限りは、このコンセプトは守っていきたいですね。

 

 

――「妹ゲー」の中でご自身の開発したタイトルで一番気に入っているのは?

ちゃたさん んー……どれも全力でその時の「言いたいことやりたいこと」を詰め込んでますから、優劣はつけれないです。
ただまぁ、この「言いたいことやりたいこと」ってヤツは制作者側のただのエゴですし、ズルいかもですが自分から言うのは野暮かなと思ってるので言いません。
プレイした皆様がもし感じてくれてれば本望だし、感じないでただ楽しんでくれるならそれもアリっていう感じですし。

ただ、これだけはハッキリ言えます。
「俺たちの妹はサイコーにかわいい、そうだろう?」
そう思って、どの作品も作っています。

 

 

――「俺たちの妹はサイコーにかわいい、そうだろう?」……覚えた。他の方が開発したタイトルですとどうでしょう?

ちゃたさん 突っ込んできましたねw
ガッツリ影響を受けた妹作品といえば前述のヨスガノソラやWith Youの乃絵美あたり、トラウマ級にほじくり返せばくりぃむれもんの亜美ちゃんにたどり着くのでしょうが……
それとはちょっと違ってディレクター人生的にかなり意識している作品を、ひとつご紹介します。

脳内彼女さんの「絶対★妹原理主義!!」
かの西田一氏の生み出した妹モノで、【恋は一瞬、妹は一生!!】というキャッチコピーは未だに超えられる自信がありません。
キャララというイベントで西田氏とご一緒させて頂き、この作品の説明を目の前で受けたときの衝撃は結構なものでしたね。
わりと一方的に企画者としてライバル視していたりしますが、かたや今では男の娘ジャンルの世界的な神さまですし、このまま一生勝てる気がしないです。

 

――西田氏は「男の娘は妊娠する!」などの間違った名言が多いですからね……それはさておき新作『ガマンができない童貞アニキとスナオになれない反抗妹』についてお聞きします。開発のきっかけは?

ちゃたさん 開発ブログである「ちゃたのおもらし日記」(ちゃたのおもらし日記 第二回 )で書いていますが、当時商業パッケージでやるにはちょっと難しいと思っていた企画があり、個人でしかやれないかな……と思っていたところ、DLプラットフォームでの作品制作に興味のあったLose&Whispさまと目的が合致、業務として制作させて頂くことになりました。
というのが、わりとウソ偽りない大まかな流れです。

あとDL市場参入が決まった辺りからですが、もうひとつピンク系パッケージのDL市場での需要の模索なんかも、個人的には意識しています。
今のDL市場では黒パッケ系が主流なことは重々承知ではあるのですが、商業で培った制作力とLoseさんの最高の販売力で、どれだけピンク系作品の需要を掘り起こすことができるのだろうか?
勿論今まで創ってきたそのままではダメで、新規市場に向けて意識することは? 何が足りて、何が足りてなくて、どう見せていくべきなのか?
様々な模索の中でのイッパツめ……、いや二発めがあるかも判らんですが、なんとなくそんなことも考えて作ってきました。
たくさんの開発者たちが開発を離れていく前に「こういう道もあるんだ」なんて思ってもらえる成績を残せるよう、頑張りたいトコですね。

 

――本編のお話に移りますが、ちえちゃんツンツンかわいい。

ちゃたさん そうでしょうそうでしょう(得意げ)

超、個人のシュミですが、悪役側だった女幹部が途中で仲間になる展開って超大好きなんですよ。
ただ、満を持して味方になったあと数話で急劇に魅力がなくなったりしたこと、ありません?

あれって、キャラ性がツンから普通に変わってしまうことにあるんじゃないかな、とか考えています。
ツンツンしなければならない関係の中にデレが垣間見えるからこそ輝くのであって、その関係が崩れてしまってからのデレはまた別のキャラクターになってしまう。
別のキャラクターが同じくらいの魅力を持っていたとしても、俺が惚れたかつての輝きとはまた違うモノ。
再び惚れれるキャラかどうかは判らない……

『童貞兄妹』の二人はエッチした後でも、憎まれ口を叩き合います。
ライターさんや声優さん的には、関係の変化を表現したいしたい部分ではあるでしょう、腕の見せ所です、それはとても判るのです。
でも今回「大きく変化しません」と、お願いしました。
それがお兄ちゃんとちえの正常な関係だから、惚れるに至ったちえの姿だからです。

 

――記事執筆時点で1万本を達成されていますね。

ちゃたさん ありがとうございます!
売価がそこそこ安いのでまだまだ両手放しで成功とは言えませんが、ひとまず安堵できる数字の見込みには達しました。
(実は上の方(?)で「二発目あるのかな……」とか弱気を見せていた時はまだ発売前でしたので、心情変化が浮き彫りにw)

売価と言えば、今回私の周囲からも「安すぎる」というお言葉を耳にします。
私も正直なところ、発売前までは「この価格で大丈夫なのかな?」とかなり不安に思っていました。
ところが発売後にDLsiteさんの売れていらっしゃる\1,500~\3,000台の作品を幾つかプレイしてみまして、その考えは吹き飛びましたね。
リソース量や手間では、決して劣っていない作品ばかりだったからです。
商業でやってきた経験と技術がまだ少しだけアドバンテージになっていて、なんとか目立つタイトルになれたな……というのが実感です。
DLプラットフォームでやっていくというのは、この中で闘っていく事なのだなというのが、今の率直な感想です。
ただ、そのアドバンテージと熱量さえあればこの数字が夢ではない、ということもまたひとつ教訓でした。

 

――ユーザーからの反応はいかがでしょう?

ちゃたさん ユーザーさんにはこちらが自信を持っているところを率直に評価してくださったな、というのが個人的な感想です。
判りやすく言うなら「この企画が好きな人だけに届いているな」という実感でしょうか。
もちろん値段を含めた上での感想なので、過去作との比較は無意味とは思いますが。

 

――本作の最初にあるちえちゃんへのプレゼントはどういう影響があるのでしょう?

ちゃたさん 「思い通りに育たない妹」という前提を作り出すために、選択肢とは反対側に作用していきます。
オタク妹にしたくてアニメグッズばかり渡すと、めっちゃ普通で反抗的なちえになったりします。
故に判りずらい! という指摘もあったりしますね。

何をするにもコンセプトから外れないようにする……というよりも、そもそもコンセプト実現のためにその他様々なシステムが作られているので、その思い通りにならなさを楽しんでみて欲しいなと思っています。
こういう制作側のエゴをちょっとだけ入れやすいのも、DLタイトルの魅力ですね。

 

――そんなちえちゃんですが、ちえちゃんが作中で言う「家の匂いが好き」というのが実は「お兄ちゃんの匂い」というのが編集部のハートに突き刺さりました。
ちえちゃんは家の匂い=兄の匂いとこの時認識しているのでしょうか?これは大切なことです。認識しているなら兄に憎まれ口を叩きながらも兄に安心や信頼の感情を抱いていて兄妹の絆と恋愛感情が混じっていて興奮しますし、認識していないなら気づいた時にちえちゃんの心が大きく揺れ動くのでこれを想像すると興奮します。いかがでしょう?

ちゃたさん  うぉっ、ガッツリやって頂いているようでうれしいですね。
でもノーコメントです、ご想像にお任せしたいなと(笑)

ゲーム内のキャラクターたちの事はゲーム内で表現されていることが全てだと思っているので、あとから「この時、このキャラは実はこうで……」と後語りするのはあまり好きではないんですよ。もちろん表現が足りてない部分も多々あるかと思いますが、そこは読み手で補完していただければいいのかなと……ミステリー作品じゃないですしね。

 

――わかりました。勝手に脳内補完して勝手に興奮します。それでは、この記事をご覧の皆さんに一言お願いします。

ちゃたさん まずはエロゲ自体に興味を持っていただき有難うございます。
性癖の数だけ多様なジャンルが存在するのがエロゲのいいところですので、ぜひとも自分の好みに合ったタイトルを探してみてください。
そしてもし性癖に突き刺さるタイトルを見つけたなら、その制作陣を応援し大切にしてあげてくださいね、同じ性癖を表現してくれる人って簡単には得難いものですので。

そしてそんな中で『ガマンができない童貞兄キと、スナオになれない反抗妹』が性癖に刺さったお兄ちゃんたち!
是非、我々にパワーをくださいね。

実はE-ROAD編集さんとは「ユーザー向けから一歩踏み込んだ、業界のクリエイターさんが見ても面白い、突っ込んだ記事にしたいね」という話をさせて頂いていました。
この記事が色々な道を模索している中での一助になれたなら嬉しいです。
長々と有難うございました。

――今日はありがとうございました。