『君が望む永遠』再開発プロジェクトクラウドファンディング担当者にインタビュー!気になる開発内容について最新情報をお届けします。

10月27日からはじまった『君が望む永遠』再開発プロジェクト。多くの人のエロゲロード跡を残した『君望』のクラウドファンディングは11月23日に目標金額30,000,000円を達成。2つのストレッチゴールも達成した本作の取り組みや今後についてお聞きしました。ぜひご覧ください。

なお本作は全年齢版としてリリースされる予定です。

 

 

 

――『君が望む永遠』について

Q:今日はよろしくお願いします。最初に、aNCHORについて自己紹介をお願いします。

A:avexグループの会社で、マブラヴシリーズや『君が望む永遠』などの制作や版権管理を行っています。

 

 

Q:ありがとうございます。それでは、今回の『君が望む永遠』再開発プロジェクトのお話をお聞きする前に『君が望む永遠』について簡単にご説明いただけないでしょうか

A:『君が望む永遠』は2001年に恋愛アドベンチャーゲームとして発売いたしました。
当時の多くの美少女ゲームとは異なり、ドロドロとしたリアルな人間関係を描いた作風と、第一章を無料配布する大胆で新しい広報戦略で大きな話題を呼び、大ヒットを記録しました。発売翌々年の2003年にはテレビアニメ化もされ、アニメも大ヒットを記録しています。(※2023年12月17日時点で1話と2話が無料配信中です。)

 

 

Q:発表時には大きな反響がありましたね。

A:おかげ様で多くのゲーム媒体やネットニュースなどでも取り上げていただきました。その結果、昔『君が望む永遠』をプレイいただいた方やアニメでご覧になった方だけでなく、「マブラヴシリーズ」を通じて『君が望む永遠』をお知りになった方にも届いたようで、ありがたく思っております。

 

――本プロジェクトについて

Q:『君が望む永遠』再開発プロジェクトがはじまったきっかけを教えてください

A:きっかけは、âge20周年イベントでtororo船長が『君のぞ』をリブートしたい、と話したことからだと思います。『君のぞ』という作品の力が、時代や世代を超えて沢山の方に届けられると信じるtororo船長の熱意が全てのスタートだと思います。

 

 

Q:âge20周年の2019年に『君望』をリブートしたいとの思いの丈を述べられましたが、そこから4年。この間にはいろいろな取り組みがあったのでしょうか?

A:リブートするための方法論については、色々な議論があった旨伺っています。自分が関わるようになってからで言いますと、プレイ環境が大きく変化している中、新エンジンのAGESmkⅡへの移植の話が出てきてから、『君が望む永遠』の再開発の話が本格化した、という認識でいます。

 

 

Q:日本国内だけでなく海外でも人気の高い本作ですが、海外の方もCFに参加しているのでしょうか?

A.はい、海外の方にもご支援をいただいています。

 

 

Q:「マヤウルのおくりもの」は作中でも印象に残るメッセージを我々に与えてくれました。デジタル絵本になるのはうれしいですね。

A:ほとんど今では手に入らない作品ですので、これを機に入手された方が喜んでいただければうれしいですね。

 

 

Q:discordも開設されていますが、どういった情報を発信されているのでしょうか。

A:Discordに参加いただいている方は、今行っているキャンペーンを一緒に作る仲間だと思っています。ですので、お返しの品の相談やプロジェクトページについての改良の提案などをいただいて対応したりもしています。プロジェクトページへの掲載情報などは少し早めにお知らせしたりもしています。

 

――開発状況について

Q:現在の開発状況について教えてください

A:今回の『君が望む永遠』再開発においては、âgeが演出エンジンとして使用していたAGESから新たにAGESmk2への「移植」作業を行っております。これは、現代のゲーム提供方法やプレイ環境に合わせて『君が望む永遠』を快適にプレイできるようにすることを目的としております。現在は、新エンジンであるAGESmk2上での動作が確認出来た状態で、ここからmk2になって互換性が無くなったことで正常に動作しなくなった部分の調整や、全年齢向け表現のためのテキストや演出の修正作業を進めており、実はここからが本番といったところです。

 

 

Q:テキストや演出の修正で難しかったことを教えてください。

A:まだ作業は始まったばかりなので詳しくお伝えすることはできませんが、テキストはより自然な表現になるよう心がけています。また演出についてですが、AGESは常に進化し続けて来たエンジンだったので、ゲームによって内部仕様が異なっています。そのため既にâgeのゲームでは移植実績のあるAGESmk2と言えども多くの調整が必要で、その点に苦労しています。プロジェクトの終了後にもう一度お話できる機会をいただければ、色々とお伝えできると思います。

 

 

Q:2000年の世界と2023年の世界はずいぶん変化しました。技術面だけでなく価値観の変化などで、開発に苦労もあったのではないでしょうか?

A:ゲームやアニメといったさまざまな日本発のコンテンツが、今や世界同時に展開されるのが当たり前というのが現代です。20年前の日本の価値観や倫理観に沿って国内向けに制作されたコンテンツを現代にプレイしていただくためには、今の基準の価値観や倫理観に合わせることもある程度は必要で、難しい判断が必要になりました。

 

 

Q:難しい判断の例を挙げていただけないでしょうか。

A:例えば、20年前ではごく普通に使用されていたが、現代では差別的な意味合いを含むため、使用を避けるべき表現が作中で使われていた例があります。オリジナル表現をリスペクトしてそのまま再現するのか、現代に相応しい新しい表現に改めるのか、といった選択を迫られたことがあり、これは難しい判断でした。

 

 

Q:犬エンドが無いのはとても残念です。人生の複雑さを感じたシナリオでした。あの結末も含めて『君望』のインパクトだったように感じました。

A:犬エンドルートについて、深くご理解いただいていることは大変ありがたく思います。
ですが、『君が望む永遠』再開発プロジェクトでは、本作品をより多くの方に届け、コンテンツの可能性を高めるために全年齢版を開発しており、そのため年齢制限に抵触する要素については、慎重に検討しておりますので、今回の判断につきましてはどうかご理解をいただきたく、宜しくお願い致します。

 

 

Q:『君望』はファンディスクも凝った内容が多く、人気を博していましたが今回のプロジェクトには含まれないのでしょうか?

A:ファンディスクに収録されていましたアナザーストーリーについては、本プロジェクトにて収録を予定しております。

 

 

――最後に

Q:目標達成&ストレッチゴール達成おめでとうございます。 CFに参加した皆さんにコメントをお願いします。

A:10月27日から始まりました本プロジェクトは、目標金額30,000,000円だけでなく、ストレッチゴール第2弾の36,000,000円にも到達致しました!
これもひとえに本プロジェクトをご支援いただいた皆さまのおかげです!
本当にありがとうございます!!
本プロジェクトは12月29日まで実施しておりますので、最後まで皆さんの温かいご支援をお願い致します!!

 

 

Q:これからCFに参加しようとする皆さんにコメントをお願いします。

A:『君が望む永遠』という作品は、どの時代のどの地域の方にも届く普遍的なテーマに挑んだ傑作だと確信しています。令和という今の時代を生きる皆さんにもぜひ『君が望む永遠』をプレイしていただきたい、という我々の想いにご賛同いただけるようでしたら、ぜひとも本プロジェクトにご参加いただきたいです。本プロジェクトでしか手に入らない数々のお返し品もご用意しておりますので、何卒宜しくお願い致します。

 

多くの人が復活を望む『君が望む永遠』。クラウドファンディングは終了まで残り僅か。

気になった人はうぶごえをご覧ください。